ロゴと屋号ができるまで

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こんにちは。フリーランスデザイナー&イラストレーターの木下舞子です。
私自身、マインワークスという屋号でお仕事をさせていただいていますが、お客様から「屋号に迷ってしまい決められない。ロゴと一緒に屋号も考えて欲しい」というご依頼をいただくことがあります。

自分自身、「マインワークス」という屋号を決めるときも本当〜に悩んだのでお客様のお気持ち、とてもわかるつもりです。

今回は実際にご依頼いただいたケースを元に、どのようにして屋号、そしてロゴを作っていくのかをご紹介します。屋号とロゴに迷っている方の一助になれば嬉しいです。

「CORELILY」という屋号が生まれるまで

女性のためのキャリアスクールを運営する、株式会社CORELILY様の社名を例に解説していきます。事業拡大に伴い法人化を検討しており、そのための社名とロゴのご依頼でした。

会社が目指す未来を一言で表そう

初回のヒアリングで特に意識して伺うことがあります。これを読まれている方もぜひ紙に書き出してみてください。

  • お客様は何に困っている、どんなライフスタイルの方だと思いますか?
  • 御社のサービスを受けると、お客様の生活はどう変化しますか?

今回例に挙げさせていただいたクライアントの株式会社CORELILYさんは、女性の自立支援を行うキャリアスクールを運営されていました。お客様の層は「自分の能力を発揮して働くことと、家族との時間を大切にしたい気持ちとの間で揺れる20代〜30代前後女性」。その女性たちに、ライフイベントがあっても働き続けられるようなスキルや知識、成長の場を提供し、悩んでいる女性たちが自力で自分の人生を生きられるようになることが目指す未来であるとおっしゃっていました。

では、クライアントが目指している「自力で自分の人生を生きられるようになる」とはどういうことでしょうか。もう少し深堀りしてみましょう。

連想ゲームのように単語をたくさん出そう

「自力で自分の人生を生きられるようになる」から連想される言葉をとにかくたくさん(たくさん!)書き出していきます。それはまさにキーワードをどんどん深く掘っていくようなイメージ。自分で自分の人生を生きている女性ってどんなだろう?自分の軸で物事を考えられる人、未来に向かって貪欲に進む人、口紅をきゅっとひいて颯爽と歩く姿…などが浮かびます。そこからher、Lip、軸、未来、開拓…と、単語をふくらませていきます。今回は女性だけがターゲットのクライアントだったため、花言葉や宝石言葉、本棚の本や街を歩く女性の姿なども参考にしました。

書き出したメモはこんな感じ。「これ、使えなさそう…」という案もここでは構わず紙に書いきます。取捨選択はこの後です。

見返すとなかなかの汚さである
じーっと考えてポン!と良い案がひらめくとかないんだよなあ

単語と単語の足し算をしよう

書き出した単語の中から特に使えそうな単語をピックアップします。私の場合は、見せたい未来を的確に表せていそうなもの、語呂が良いものを選んでいます。あとはクライアントさんが好きそうなテイストもちょっと意識。

それらを足し算のように組み合わせて、一つの名前候補にしていきましょう。

この段階では決定したCORELILY以外にこんな案も出ていました。参考に(なるかどうかわかりませんが)その時提出した資料をそのまま掲載します。

導入。その時代、時代の女性の働きがあっていまがあるんだなーと思って

足し算結果から候補を絞り込もう

足し算した中から、響きが良いもの、口に出しやすいものを選んで候補を絞り込んでいきます。

候補が4〜5つくらいまで絞り込めたら最終確認作業です。以下のリストの項目を確認しておきましょう。

  • 表記はターゲットとしている人たちが問題なく読めるか
  • 口に出して読んだときに語感が心地よいか、呼びやすいか
  • 他の国の言語でおかしな意味に捉えられることはないか
  • 同業他社と被っていないか
  • 公序良俗に反するものと似ているおよび被っていないか
  • 他社の権利を侵害するものでないか

特に最後の「他社の権利を侵害するものでないか」は、後々トラブルに発展することのないようしっかり調べておきましょう。マインワークスでは提携の弁護士さんにご協力いただき、権利侵害チェックをした上でご提案しております^^

屋号完成!

ここまできたらもう完成は間近です…!クライアントに案をお出しして、あれこれ話し合ってどれかの案に決定します。

こうして「CORELILY」という屋号が完成しました!✨

屋号考案のポイント

最初の単語の案出しの段階でどれくらい想像力をふくらませて、単語数を出せるかがその後の作業を楽しく&ラクにするのではないかと考えています。頭の中にある言葉だけではやはり限界が来るので、花言葉、宝石言葉、縁起物、色のイメージや手に取った本の中で使われている単語など、周りのものを参考にしてみています。何人か社名を考えるメンバーがいらっしゃるならブレストしても良いかもしれませんね。

たくさんあるアイディアの種からは想像もつかなかった案ができあがってくることがあります。単語の足し算の段階で「お、ちょっとかっこいいかも」という案が出来てきたら成功ですね。

ロゴができるまで

屋号が決まったらロゴ制作です。今回例に挙げさせていただいた株式会社CORELILYさんの場合は、「軸(Core)+ゆり(Lily)」でした。「これを視覚化するとどうなるんだろう?」というところから、発想をふくらませていきました。

ロゴとして表現すべき事柄は何か

キーワードは「軸」「女性らしさ」。

株式会社CORELILYさんは「女性のライフイベントがあっても自分らしく働き、生きられるようにする」ことをミッションとして掲げておられます。女性のライフイベントとは結婚、妊娠、出産、子育て、それからそれに伴う退職など。その多くの場合、女性には「結婚か、退職か」「キャリアか出産か」といった人生の選択がつきものです。

株式会社CORELILYさんは「女性のライフイベントがあっても自分らしく働き、生きられるようにする」ことを目指されていますが、それは必ずしも「片方を取ってもう片方を諦める」ということと同意ではありません。どちらを取るか迷ったときに、両方を選べる強さ、柔軟さを手に入れようよ!そのために、自分軸で物事を考え取捨選択できるようになろう!というのが、クライアントがターゲットに最も伝えたいことです。

この「自分軸で物事を取捨選択できる強さ」「二つの相反する選択肢を両立するしなやかさ」の二つが、ロゴとして表現すべき事柄であると定義づけました。

どう表現したか

二つの相反する選択肢を両立する様を、二つのフォントが共存するビジュアルで表現。ターゲットの「20〜30代、ファッション雑誌で言うと美人百花や&Girlが好きで自分の能力を生かして働いてきたorそうなりたい女性」に合わせて、伝統的で古くから使われてきた、華奢な印象のフォントをセレクトしました。

しなやかさ、フェミニンな印象を強めるために、波模様のようなラインを追加。これはCORELILYの頭文字を崩してラインにしたものを使用しています。波のような右上がりのラインには「人生の波を乗り越えられるよう成長していく」の意味が込められています(実際には、この段階でコンセプト違いのロゴを3案提案し、クライアントと話し合う中で今回の案に絞り込んでいます)。

使い勝手も重要ですが、今回は主にWebでのご使用ということでしたので、看板や小さな印刷物になった場合は加味せず、画面上の見え方を重視して作成しました。

CとLのラインをどうしようか考えてた時のメモ
これはCとLのラインをどうしようか考えてた時のメモ

こうしてできあがったのが、こちら。

最後に

屋号とロゴができるまでを、実際のクライアントワークを例に挙げて解説してみました。屋号やロゴをお考えの方の、何か一助になれば幸いです。また、今回ポートフォリオへの掲載を快く了承してくださった株式会社CORELILYのゆりかさん、ありがとうございました!

ネットを探せば「失敗しない屋号の決め方」「繁盛する屋号とは」という情報で溢れてますよね。そりゃ屋号だけで商売繁盛したらうれしいけど、屋号だけで失敗するってこともないと思うんです。0か100かで考えるのは極論じゃないかな…。

結局大切なのはどれだけお客様への気遣いがあふれているかなんだろうなあ、と株式会社CORELILYさんや、オンラインボイトレラララボさん(こちらもロゴ、屋号を作らせていただきました)とお仕事ご一緒して思ったのでした。ロゴや屋号はもちろん、お客様との接点をわかりやすく、使いやすく設計することも気遣いのひとつではないでしょうか。

マインワークスではロゴ、屋号のご依頼はもちろん、Webサイトなど各種ツールのデザインも承っております。もしも屋号やロゴでお困りでしたら、お気軽にご相談くださいませ。

それでは^^